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企業ストーリー


ハイフラックスが経営拠点、研究開発設備および生産活動の拡張を計画

国内の水処理大手ハイフラックス社は、日本を除いてはアジア最大級のメンブレン・素材技術専門の民間R&D センターを抱え、今や世界有数の環境問題対策事業の担い手として活躍しています。同社はまた世界最大の逆浸透膜法海水淡水化プラントをアルジェリアに建設中です。2009年11月、ハイフラックス社は新たに国際経営本部ならびにメンブレン製造センターを併設するR&D施設の拡張計画を発表しました。今後数年間にわたり、その投資総額は約1億2,000万シンガポールドルとなる見込みです。

 
日東電工がシンガポールに水処理 R&D センターを建設

日本の大手膜メーカー、日東電工は、今後 5 年間で 600 万シンガポールドル (390万米ドル) を投じ、シンガポールに水処理研究開発 (R&D) センターを設立すると発表しました。日本企業がこの分野で R&D センターを設立するのはこれが初めてです。この施設は、ジュロン・イーストにある PUB (シンガポールの水資源を管理する政府系機関) の研究開発センター、ウォーターハブ内に開設される予定です。

 

水・廃水処理用膜の世界的大手メーカーである同社は、PUB の長年のパートナーでもあり、 さまざまな再生水プロジェクトに使われる逆浸透膜を供給しています。同社はハイフラックスやケッペル・コーポレーションといった国内企業と緊密な関係を築くために、2009年初頭までに研究センターを完成させる予定です。

 

シンガポールに R&D センターを設立するという日東電工の決断によって、わが国は水処理技術のグローバル・ナレッジ・ハブとしての地位を確立し、目標である「グローバル・ハイドロ・ハブ」により近づくことができるでしょう。グローバル・ハイドロ・ハブとは、シンガポールに拠点を置く国内および海外企業が集結し、世界市場向けの革新的な水処理技術およびソリューションを開発できる業界の総合的なエコシステムのことです。

 
日本の膜メーカーと PUB が MOU を締結

2008 年にシンガポール政府と日本企業の間で交わされた覚書 (MOU) は 、環境・水処理部門における能力開発への両国の強い決意を示しています。

 

同年 2 月、日本の日東電工および三菱レイヨン・エンジニアリングとPUBは、水処理・再生水利用技術の開発を連携して行うため、MOU を締結しました。三者は、都市水道水および産業廃水の処理に利用する膜バイオリアクター・システムを研究・開発することになりました。

 

2007 年12月、東レと PUB は水処理分野での共同開発を行うための MOU を締結しました。この合意の下、東レが水処理膜とその使用に関する技術的な専門知識を提供する一方、PUB はプラント運営および管理に関する専門知識と共同実験のプラットホームを提供していきます。両者の目的は、水処理技術および予想される世界的な水不足に対処するための製品を開発することです。

 

シンガポールは、環境・ウオーターインダストリーの発展に熱心に取り組んでいます。その発展を先導するため、環境・ウオーターインダストリー開発評議会(EWI)を設立し、今後5年間で3億 3,000 万シンガポールドルの投資を行うことを決定しました。環境水資源省 (MEWR) に設置された EWI は、PUB および EDB とともに重要な役割を果たすものと期待されています。

 
シーメンスの重要な転機

ドイツの複合企業シーメンスは、製品、サービス、水・廃水処理ソリューションにおける世界的な大手企業です。急成長するアジアの水処理市場に注目し、シーメンスは 2007年、シンガポールに世界規模の水処理技術センターを設立しました。このセンターでは今後、数年間に研究費 5,000 万シンガポールドルを投じる予定です。また、水研究専門家が 60 人以上雇用される予定です。シーメンス・ウォーターにとってシンガポールは、米国を除くと国際経営の拠点でもあるのです。


シーメンス・ウォーター・アジアの前上級副社長ジャガンナータ・ラオ氏は、「アジアは、やはり水処理技術において最も急成長している市場であるため、遠く離れたドイツでアジア業務を管理するよりも、ここにオフィスを構えたほうがいいと考えたのです」と述べています。シーメンスを引き付けたもう1つの理由は、「シンガポールが水処理企業と提携し、新技術を開発することに意欲的だったこと」とラオ氏は述べています。

 
波を生み出すGE ウォーター

米国ゼネラル・エレクトリックの1部門である GE ウォーター&プロセス・テクノロジーズは、世界的水処理技術の先駆者です。自社の研究開発の強化を考えていた同社にとって、シンガポールは格好の場所でした。2007年、同社は今後10 年間で 1 億 3,000 万シンガポールドル (8,450万米ドル) を投じ、グローバル・ウォーター R&D センターを設立すると発表しました。

 

このセンターは、シンガポール国立大学 (NUS) の5つの卓越した研究拠点(COE)で構成され、今後、約100人の研究者を雇用する予定です。この R&D センターは総合的な研究開発能力を構築し、安全に利用できる水供給の質や価格など、さまざまな水問題への懸念に対する革新的なソリューションを提供していきます。

 

GE ウォーター&プロセス・テクノロジーのジェフ・ガーウッド元社長兼 CEO は次のように述べています。「我々がシンガポールに投資を決めた最大の理由は、水処理産業の開発に対する政府の熱心な取り組みにあります。それに加え、有能な人材と強力な知的所有権保護を容易に入手できることから、シンガポールが当社の R&D センターの開設に理想的なプラットホームになると判断しました。」

 
環境技術に乗り出したケッペル

地元シンガポールの多国籍企業、ケッペル・コーポレーションにとって、環境ビジネスは不可欠の分野です。2007年3月、ケッペル・コーポレーションの環境部門であるケッペル・インテグラル・エンジニアリング (KIE) は、ケッペル環境技術センター (KETC) を開設しました。このR&D センターは今後50人の研究者を雇用し、廃棄物からのエネルギー回収、副産物の最小化、非在来型資源から水を生成するための膜技術の応用に重点を置いて研究を進める予定です。

 

またケッペルは、シンガポール最大のニューウォーター(再生水)施設の1つをウル・パンダンに開設し、シンガポール全体の水需要の10%を生産する計画です。このプラントは、1 日あたり800 トンの固形廃棄物を処理し、20MW 以上のグリーンエネルギーを生成します。


さらにケッペルは、Memstill® 技術実証プラントを設計し、シンガポール製油会社のジュロン石油精製基地に建設・運営する計画を発表しています。Memstill®とは、薄膜蒸留抽出物と発電所の廃棄熱とを利用した最新の海水淡水化技術です。


ケッペルは中国、インド、中東などさまざまな国に進出しています。カタールでは、中東最大規模の廃水処理・再利用プラント、及び同地域初の総合固形廃棄物管理事業を32億シンガポールで受注しました。この施設は一日あたり2,300トンの混合固形廃棄物と5,000トンの建設廃材を処理するように設計しています。ケッペルは、廃水事業には今後10年、また固形廃棄物処理事業には20年間かけてそれぞれ施設の運営とメンテナンスに当たります。