July 21, 2010
富士通研究所、富士通の東南アジア地域統括会社フジツウ・アジア、そして科学技術庁(A*STAR)は、富士通グループ初となるバイオ医療研究拠点「富士通研究所シンガポール(FujitsuLaboratories Singapore)」を開設しました。バイオ関連施設の集積地「バイオポリス」内に設置され、がんや循環器疾患などの診断技術の開発を行います。
A*STARの実験治療学センター(ETC)、シンガポール国立大学(NUS)、国立大学病院(NUH)およびがん科学研究所(CSI)と協力し、アプタマーと呼ばれる特定の分子と特異的に結合する核酸分子を用いて、前立腺がん、胃がん、循環器疾患そしてデング熱などの診断技術の向上を目指します。化学的に生成されるアプタマーは抗体の代替として注目を集めています。従来は不安定なDNAを用いて生成されていましたが、富士通は安定した性質をもつDNAから生成する画期的な方法を開発。これにより診断・治療がより効率的に行われ、治療率が高まることとなります。また治療費も安価となることから、医療費の削減が見込めます。
フジツウ・アジアのフランシス・ゴー社長は、富士通はアプタマー開発を通して画期的な方法を生み出した初の情報通信技術会社であると指摘し、「バイオ医療拠点の設立により、一流の技術を世界中からシンガポールに集結させる。A*STARと提携し、シンガポールの技術力を強化し、世界トップクラスの診療用のアプタマー研究開発拠点を整備する」と述べています。
バイオポリスには多くのバイオ医療メーカーや研究機関が進出し、アジアでの医療ニーズを満たすため様々な治療法の研究を行っています。政府は、より多くの機関がバイオポリスに進出できるよう、バイオポリスの延べ床面積を2010年の年末までに4万2700平方メートル拡大します。これにより、研究敷地は27万8700平方メートルまで拡大することとなります。