消費者ビジネス

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業界概要

アジアで事業拡大を目指すメーカーなどの企業にとって、シンガポールは玄関口の役割を果たします。 アジアの中心に位置する地理的条件と、科学的かつブランド管理能力に優れ、ビジネスに適した環境が整備されているシンガポールは、メーカーのイノベーションと地域成長戦略の推進に最適な拠点です。 また、シンガポールのメーカーはシンガポールの消費者動向調査能力を活かし、アジアの消費者の類似点・相違点に対する理解を深めることで競争力を高めることができます。 こうした動向調査データを、アジアの消費者特有のニーズや嗜好に応じたブランド・製品イノベーションに転化できます。

優位性

アジアの消費者の台頭

アジアのめざましい経済成長によって生まれた新興消費者市場では、中産階級の人口が2009年の5億2,500万人から2030年には32億人に増大すると予想されています。 アジアは世界の中産階級の支出増加の80パーセント以上を占め、その支出額は2009年の21兆米ドルから55兆米ドルに増加すると予想されています。 富裕なアジアの消費者は、自分のニーズや嗜好に合ったより洗練された製品・サービスを求めるようになっています。 欧米市場に向けて作られた製品やサービスを再パッケージしてアジアで販売しても、もはや顧客は満足しないでしょう。 メーカーがアジア市場で着実にシェアを獲得するには、欧米とアジアの消費者の相違点と類似点、およびアジアの消費者間の相違点を把握する必要があります。

アジアにおける成長の推進

アジアの中心に位置し、ビジネスに適した環境が整ったシンガポールは、消費者ビジネス企業が事業を管理し、地域成長戦略を推進するのに最適な地理的条件を備えています。メーカー各社はシンガポールを拠点にして金融、人事、サプライチェーンなどの主要なシェアード・サービス機能を一元化することで、効率性と生産性を高め、事業コストを低減することができます。

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アジアのイノベーションはシンガポールから

近年、シンガポールの総合的研究能力のベースは化学や食品科学、生物医科学から工学まで多岐にわたり、その領域を拡大しています。 消費者ビジネス企業は、シンガポール国内の大学や科学技術専門学校で育成された優秀な人材を活用すると共に、14の国立研究機関の幅広い学際連携の相乗効果により、栄養食品・スキンケア・ヘアケアなどの高度な科学・研究開発を行うことができます。

こうした環境をベースに、シンガポールはアジア地域の消費者動向調査ハブとしての地位確立を目指しています。 その一環として、2012年3月、7,700万シンガポールドルを投資し、アジア・コンシューマーインサイト協会(Institute on Asian Consumer Insight)を設立しました。同協会は、アジア全域の消費者のニーズ・嗜好を理解するうえで今後の方向性を示すリーダーになることを目指し、消費者ビジネス企業向けに、アジア全域の消費者ニーズに応じたブランド・製品イノベーションに役立つ研究・教育プログラムを実施していきます。

世界の5大香料メーカーの最先端のシンガポール拠点は、アジアの次世代製品の開発・完成に不可欠な役割も果たしています。 アジア固有のイノベーションの必要性を認識しているネスレ(Nestlé)、プロクター・アンド・ギャンブル(Procter & Gamble)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)などの多国籍企業(MNCs)は、シンガポールに研究開発拠点を設立しました。

知的所有権の保護

今日、シンガポールはアジアで最も知的所有権が保護されている国と評価されています(世界経済フォーラム『世界競争力レポート2012』)。またシンガポールは、知的所有権(IPR)に関連する主な協定・条約の加盟国でもあります。アジアの大手スポーツマネジメント企業であるワールド・スポーツ・グループは、そのような好条件を持つシンガポールに国際本部を構え、アジアサッカー連盟の全イベントにおける主要な権利関係を統括しています。

人材開発

企業は、アジア地域の事業を指揮・運営するために必要な人材に接触し、その採用、育成、配置をシンガポールで行うことができます。 シンガポールでは、国内外のビジネス・スクールのネットワークが整備され、企業にとって有為な管理者クラスの人材が常時養成されています。 従業員を対象とする社内幹部コースや研修プログラムを開発する企業向けに、リーダーシップ人材開発機構 (HCLI)はアジアの組織文化に対する動向調査データを提供し、最高水準の教授陣を集めてプログラムの指導にあたっています。2013年には、ユニリーバがイギリス以外で初となるグローバル幹部育成センター「フォー・エイカーズ・シンガポール(Four Acres Singapore)」をシンガポールに設立しました。同センターを通して、ユニリーバは人材コンサルタント企業やシンガポール国内外のトップクラスの学術機関(INSEAD、シンガポール・マネージメント大学など)の研究者と連携し、年間900人をトレーニングするプログラムをシンガポールで実施し、アジア全体を視野に入れた国際的リーダーのネットワークを築く予定です。

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