ユニリーバのスタートアップとつなぐイノベーションプラットフォーム。ユニリーバ・ファンドリー
2つ目のプレゼンテーションでは、世界有数の消費財メーカーであるユニリーバのスタートアップ支援プログラムについて、ユニリーバ・ファウンドリーのBarbara Guerpillon 氏から発表が行われた。ユニリーバは、全世界196カ国に展開している。かし、急速に進む社会変革の中、時代に対応する新たなイノベーションの源泉としてスタートアップとの連携プラットフォームを積極的に推進している。
ユニリーバ・ファンドリーは、いわばスタートアップとユニリーバをつなげるためのプラットフォームだ。このプログラムでは、スタートアップと共にユニリーバが持つ400以上のブランドを新技術やマーケティング手法の題材として活用し、協業や新たなビジネスチャンスの追求を行っていく。スタートアップは、ユニリーバのパートナー企業としてスケールアップすることも狙える。既に150もの事業がパイロットプロジェクト化され、スケールアップしたスタートアップは45社にも及ぶ。また、シンガポールで展開することのメリットをBarbara Guerpillon 氏は次のように語っている。「今、新たなビジネスの60%が新興国から起こっています。そしてシンガポールは東南アジアの中心として数多くのスタートアップが集まります。有望なスタートアップとの連携による新たなビジネスは、周辺のASEAN諸国に展開できます」。ラックスは地域のスタートアップのいくつかと、既にテクノロジー連携を行っていて、例えばeコマースのオンラインレビューを提供しているシンガポール拠点のテクノロジー企業Try and Reviewを通じてプロダクトレビューを収集し、東南アジア向けの新商品開発へと役立てている。
このスタートアップは、シンガポールを基点に東南アジア6カ国(シンガポール、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン)に展開するまでスケールアップしている。更に、ゲーミングプラットフォームを提供するGametizeは、ラックスとのパートナーシップで、ゲームソリューションによる魅力的なデジタル体験を提供し、女性のエンドユーザーに対するエンゲージメントを高めることに成功した。