一方、日本の伝統工芸は歴史的にも文化的にも価値ある技術として、長年培われてきた。この両者のコラボレーションによって、シンガポールを中心とした域内の消費者に、価値ある製品を生み出す取り組みが“共(KYO)プロジェクト”だ。“共(KYO)プロジェクト”は、シンガポールデザイン庁と日本の経済産業省関東経済産業局との提携により2016年6月に発足したプロジェクトで、新たに10セットの製品が生み出されている。
伝統工芸ならではの技術がシンガポールのデザインで生まれ変わる
製品化に用いられた技術は、木工や染小紋、ブロンズ鋳造、陶器などおよそ10分野の伝統工芸だ。日本の伝統工芸ならではの“素材”と “加工技術”が余すところなく活かされ、シンガポールのライフスタイルや時代性といった消費者ニーズを踏まえた製品が作られている。国を超えた価値ある製品を生み出すプロジェクトとして、販路拡大など更なる発展が期待できそうだ。