ト―ルグループは、自動化と効率化を主軸とする、2億2,800万SGD(184億6,800万円)を投じたトゥアスの物流拠点「トールシティ」を2018年7月18日に開設しました。マレーシアとの鉄道リンクや急成長中のジュロン地区に近いため、同社のアジア太平洋ネットワーク拡大と輸送力の向上が期待されます。
2018/10/22
10万平方メートル以上の敷地を誇る同施設では、効率性向上が期待されるイノベーションを推進します。例として、専用のヘルスケア物流ハブにはドローンと自動搬送車を導入し、フォークリフトに代わって倉庫で商品棚への搬入搬出、輸送を行っています。レーンの配置とプログラム化が完了するとこれらの装置は夜通し稼働できるようになるため、作業員を配置する必要がなくなります。
また、ヘルスケアハブでは、高価な医療ツールの保管、在庫状況のリアルタイムデータ保存、在庫量が発注ポイントに達した場合に自動補充依頼を行えるスマートキャビネットを提供しています。自動補充依頼はハブの垂直リフトモジュール保管システムに送信されます。このシステムは、光ポインタを使って作業者を対象商品に誘導し、ヒューマンエラー発生の可能性を抑制します。その他のシステムとも連携し、ハブのスペース効率を40%、労働力の効率を30%向上できます。
トール・グローバルロジスティクス社長のクリス・ピアース(Chris Pearce)氏は「このシステムは、シンガポールに押し寄せる高齢化の波による労働力不足に役立つでしょう。この施設に導入している技術は、多くの人員を要する作業をなくし、より少ないスペースで迅速かつスマートに作業を進めることができるようになります」と述べました。
開設式にて、チャン・チュンシン(Chan Chun Sing)貿易産業相は「効率的でタイムリーな都市物流の必要性は、国として今後たゆまぬ前進を続けていく中で過小評価されてはならない」と語り、「そのためシンガポールでは積極的に都市物流ソリューションの新構想について実証試験を行っていき、都市物流を競争力の高い主要分野に発展させたいと考えています」と語りました。
出典: シンガポールプレスホールディングス(SPH)
1シンガポールドル(SGD)=81円(2018年9月12日現在)
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