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ボロレ・ロジティクス

ボロレ・ロジティクス

フランスの物流・輸送会社であるボロレ・ロジスティクス(Bollore Logistics)は1億SGD(約79億円)を投じた拠点をブーンレイ地域に開設した。同拠点にはアジア太平洋で初、世界で2番目となる同社イノベーションセンターがある。

A high-tech automated warehouse featuring an intricate system of conveyor belts and robotic tracks, designed for efficient sorting and transportation of goods. The background includes towering storage racks filled with uniform bins, illuminated with blue and red accent lighting.

高さ43メートルのコンベヤーを持つ面積54万平方フィート(約5万平米)の同拠点は、香水・化粧品セクターを支援するために設計され、同カテゴリー内の平均的な倉庫と比べてエネルギー消費が推定40%少ない。

サンビュー通りにあり「ブルーハブ(Blue Hub)」と呼ばれる同拠点は、中央自動化システムを備えているため、商品のピッキング業務の生産性とスペースの利用効率が高い。

2019年12月の開所式の際、チー・ホング・タット(Chee Hong Tat)上級国務大臣(貿易産業担当)は、物流分野の企業が地域的・世界的活動を管理するための戦略基地として引き続きシンガポールが魅力を持つことを、ブルーハブが証明していると述べた。

5,000社を超える物流会社がシンガポールを本拠とし、国際的な物流会社25社がグローバル本社または地域本社をシンガポールに置いていると、教育担当の上級国務大臣を兼務する同大臣は述べた。

また、「強力な人材プール、専門サービスと輸送サービスにおける安定したエコシステム支援、そしてサプライチェーンマネジメントにおける高い研究能力により、アジアの市場とサプライチェーンの中で活動する企業に確かな価値提案を提供できる」と述べた。

シンガポールのイノベーションセンターで進行しているプロジェクトの例として、高級品小売業界向けのロボットアームの開発がある。

ボロレ・ロジスティクス・ノース・アジア(Bollore Logistics North Asia)の最高経営責任者ファビアン・ジョルダーノ(Fabien Giordano)氏によれば、研究開発(R&D)センターの場所としてシンガポールを選んだ理由は、同国がアジアにおける同社事業の戦略的ハブだからだ。

「アジアの他地域と比較して、シンガポールのトレーニング、学校、エコシステム全般のレベルは、私たちがアジアで目指すR&Dを最高レベルで支えるものだ」と同氏は述べた。

同社はシンガポールの12カ所の倉庫で約1,600人を雇用し、うち300人以上がブルーハブに属する。2020年は計1,800人以上に増やす意向だ。

同大臣は、ボロレ・ロジスティクスはシンガポールの高等学習機関と連携してカリキュラムの共同開発、研究の実施、学生へのインターンシップ機会の提供を行う予定だと述べた。

「学校とのコラボレーションのねらいは、貨物とロジスティクスソリューションに焦点を当てることと、これらのプロジェクトに学生を参加させること」と同氏は説明し、同社はシンガポール国立大学(National University of Singapore)、共和理工学院(Republic Polytechnic)などの機関と協働中だと付け加えた。

同社によるとこのプログラムは2020年に開始する。

出典:ストレーツタイムズ

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