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海外市場で勝つには。カギは国ごとの課題解決にあり

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インターネットやスマートフォンの普及によって急拡大するデジタル経済。特に東南アジアは2030年までに中間消費者層が5000万人増加すると見られており、2019年には1000億ドル(約10兆円)を超えたデジタル経済の規模も、2025年には3000憶ドル(約32兆円)に拡大するといわれている。

坂田幸樹氏 IGPIシンガポール CEO

こうした将来の巨大市場を見据え多くの企業が東南アジアへの進出を図る中、その攻略で重要なカギとなるのが各国事情に対する理解の幅と深さだ。多様な国の集合体である東南アジアにおいて、国や地域それぞれの特性に適合する商品やサービスの提供は欠かすことができない。今回はアジア市場における日本企業の進出サポートを数多く手掛けるIndustrial Growth Platform Inc.(以下、IGPI)の共同経営者、IGPIシンガポールCEOの坂田幸樹氏に、東南アジア市場への進出に際する日本企業が抱える課題と、その克服方法についてお話を伺った。

ハンズオン経営支援を提供するIGPI

IGPIは、日本だけではなくシンガポール、中国などを拠点に、豊富な知識とネットワークを活用して日本企業のアジア市場参入および成長戦略の立案・実行支援を提供しているコンサルティングファームだ。IGPIシンガポールCEOの坂田氏はこれまでにIT、通信、小売、ロジスティクスなどさまざまな業界において経営支援を行ってきた。「日本企業向けには進出・拡大、新規事業立ち上げ、また現地企業との提携や地域統括拠点の体制構築など、多岐にわたる支援を提供しています。さらに現地企業向けには主に日本進出や事業の売却、資金調達のサポートもしています」。

 

東南アジア進出の課題とは?

坂田氏によると、東南アジア市場に対する日本企業の投資トレンドは数年単位で変化している。「過去にはミャンマーやインドネシア、2-3年前からはベトナムへの投資が増えています。また、投資が増える時期とその失敗を踏まえて投資を控える時期があるように見受けられます。これは東南アジアの国の多さと、情報の非対称性に起因していると考えます」。

情報の非対称性とは、売り手と買い手の間における情報格差のことで、買い手に商品やサービスの知識がないことを指す。一大経済圏を築いている東南アジアだが、細かく見れば国や地域ごとに多種多様な文化を持ち、経済状況もさまざまだ。こうした中でビジネスを展開するには、それぞれの国にあった商品やサービスの設計が欠かせない。坂田氏は日本企業が東南アジア市場に進出する課題を次のように語っている。「進出する上での海図を描くことが難しい。国によって経済の発展度合い、顧客ニーズ、法規制などそれぞれが全く異なるため進出の難易度は決して低くありません。まずは『誰に、何を、どうやって売るのか』を明確にしないと、必ずしも最適ではないトレンドを追いかけることになります」。こうした課題を解決するため、IGPIでは「企業ごとの強みを最大限生かした海図を描く」ためのサポートを提供している。「海図を描くためにはバリューチェーン全体の動向を泥臭く調査し、業界構造を詳細まで把握することが必要不可欠です。そのうえで戦略立案から実行までの支援を包括的に提供できることがIGPIの強みです」。

 

日本企業がシンガポールを拠点とする強み

ここ最近では、スタートアップとの連携などのイノベーションやガバナンスに関する支援が増えているという。「イノベーション関連ではスタートアップや現地企業と連携したPoC(実証実験)の実施や、シンガポール政府が提供する制度面でのサポートを活用した支援なども行っています」。また、ガバナンス関連では、シンガポールに地域統括拠点を置く強みを最大限活かせるような経営サポートを提供している。「産業の成熟度が国によって異なる東南アジアを攻略するためには、各国での意思決定や戦略実行を監督・支援する地域統括拠点としてのシンガポールの役割は今後も大きくなっていくと考えています」と坂田氏は語る。日本企業がシンガポールに拠点を置くことの意味については、「世界中から集まった高度人材が採用できる点、法規制が整備されている点が強みだと考えています。R&D拠点や労働集約的ではないハイテク企業の製造拠点に向いている国だと思います」と考えを述べた。

 

日本企業の勝機は東南アジアの課題解決にあり

東南アジアが生産地から巨大な消費市場へと変貌を遂げようとしている今、日本企業が戦い勝ち残っていくには何が必要なのか。坂田氏は、「AI、デジタルトランスフォーメーションといったバズワードをただ闇雲に追うのではなく、日本企業の勝機は東南アジア諸国の課題解決にある」と語る。「例えばDXでもゴジェックのような巨大プラットフォームと連携するだけでなく、小売り・ヘルスケア・物流といった無数のプレイヤーの存在により非効率が発生している領域で、それらを統合してからデジタル化を進める方が差別化できる可能性があります。または社内に分散しているデータを集めて分析し、その結果を基に無駄を省いていくことが収益率向上への近道となることもあります」。デジタルを活用する大前提として、「誰の、どんな課題を、どう解決するか」というマーケットインの発想を持つことが巨大な東南アジアのデジタル経済を攻略するためのカギとなる。

主力産業一覧

主力産業一覧
  • 「未来の航空宇宙都市」と呼ばれるシンガポールは、130社を超える航空宇宙業界の企業を擁し、アジア最大級で最も多様なエコシステムを誇ります。一流企業や宇宙産業スタートアップ企業をはじめとして成長を続ける企業が拠点を置いています。

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  • シンガポールは、アジア市場への玄関口であり、世界トップクラスの消費者向け企業の多くが、環太平洋の拠点としてシンガポールを活用しています。

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  • シンガポールは、東西のクリエイティブカルチャーが交差する場所であり、拡大を続けるこの地域の消費者基盤へ向けて開かれた扉でもあります。世界的ブランドが、地域統括会社を構えており、トップクラスのクリエイティブな企業がシンガポールを拠点としています。

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  • 今日、主要なガジェットにはシンガポール製の部品が使用されています。エレクトロニクス産業の一流企業は、シンガポールで未来を設計しています。

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  • 精製、オレフィン製造、化学製品製造、ビジネスと革新力が強力に融合するシンガポールは、世界最先端のエネルギーと化学産業のハブに数えられています。100社を超えるグローバル化学企業が主要な事業を当地に構えています。

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  • アジアのデジタルの中心都市として、シンガポールは情報通信技術 (ICT) 企業が選ぶ拠点となっています。世界クラスのインフラ、人材、活気のあるパートナーのエコシステムを提供しています。一流企業と連携して、最先端の技術とソリューションを開発し、シンガポールのビジョンであるスマートネーションと地域および世界の市場を支えています。

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  • アジアの流通のハブとして、当地域内外への世界クラスのコネクティビティを提供します。安全で効率的なロジスティクスと、サプライチェーン管理ハブとしての妥当性を以て、シンガポールは地域の境界を超えた取引と消費に貢献しています。

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  • シンガポールは、医療技術企業がこの地域で成長するための戦略的な拠点です。今日、多くの多国籍医療技術企業がシンガポールを拠点として、地域本社機能や製造、研究開発を行なっています。

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  • 資源豊かなアジアの中心に位置するシンガポールは、農産物、金属、鉱物のグローバルハブです。我が国のビジネス環境は、強力な金融、サプライチェーン管理、技術力を以て、世界をリードする企業を引き付けています。

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  • シンガポールは、アジアでも主要な石油 ・ ガス (O&G) 装置とサービスのハブであり、3,000社を超える海洋・オフショアエンジニアリング (M&OE) の会社があります。世界クラスの機能と優れたコネクティビティは、アジアの強力な成長の可能性に着目する多くの企業をシンガポールに誘引しています。

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  • シンガポールが有する優れた人材、強い生産能力、研究開発のエコシステムは、製薬やバイオテクノロジー企業を誘引しています。企業はシンガポールから世界中の人々に薬を提供し、アジア市場の成長を担っています。

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  • シンガポールの洗練された精密工学(PE)の能力と先進の製造技術で主要分野である高度な製造な地域ハブとしての強みを反映しています。

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  • シンガポールは、プロフェッショナル・サービス企業に最適なハブであり、国際的な労働力と信頼できる規制と枠組みを提供します。

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  • アジアは世界的な都市化のメガトレンドの中心であり、人口集中や公害、環境悪化などの都市問題の軽減を目指して、各国政府はスマートで持続可能なソリューションの開発を推進しています。大企業のいくつかはシンガポールを拠点として、アジアのために持続可能なソリューションを商業化すべく、革新、試行、連携を進めています。

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