水素化系炭化水素樹脂はホットメルト接着剤に使用され、一般的には梱包材やベビー用おむつに使用されています。第2プラントは、タイヤの製造に使用される高品質のハロブチルゴムを製造します。第2プラントの年間生産能力は14万トンです。2基の新プラントは、同社が数十億SGD(数千億円)を投じたシンガポールの総合製造複合施設の拡張プロジェクトの一環です。
安全かつ予定通りに完成した同プロジェクトでは、建設ピーク時には5,500名以上の契約従業員を雇用しました。同社シンガポール製造拠点には2,500名以上の従業員が働いていますが、新プラントの開設によりさらに140名の雇用が追加される予定です。同社のシンガポール従業員数は、4,000名以上となります。
新プラントの立ち上げは、2017年8月に完了した同社によるジュロン・アロマティクス・コーポレーションのジュロン島にある世界最大規模のプラント買収を受けたものです。
エクソンモービル・アジアパシフィックの会長兼マネージングディテクターのガン・ソーキー(Gan Seow Kee)氏は「今回の新設により、アジアの主要成長市場において優位な状況を確立してサービスを提供できます。燃料、石油化学品、とりわけ顧客の燃費改善や、排出ガス削減に貢献する製品の主要生産国としてシンガポールの地位をさらに高めることになります」と語りました。
同プラントにより、高品位特殊製品のさまざまな原材料を提供する同社のシンガポールにおけるスチームクラッキング生産力が拡大し、アジア太平洋地域での長期的な需要拡大に対応します。また複合施設の石油精製プラントには新たなコージェネレーション部門も設けられ、排出量の削減とエネルギーの効率的な使用を促進します。
シンガポール経済開発庁(EDB)のチェン・カイフォン(Chng Kai Fong)次官は「同社のシンガポールへの継続的な投資は、アジアの急成長市場に対応する高付加価値の化学品製造における優位性を確立するというシンガポールの取り組みの成果を裏付けるものです」と述べ、「こういった投資により、シンガポール人が新たな事業展開に関わる中でより高度な能力を身に着け、高付加価値の仕事を任せられるようになっていくのです。これはまさに、シンガポール人の強固な人材基盤を構築するというEDBの方針と合致しています」と語りました。
出典: シンガポールプレスホールディングス(SPH)
1シンガポールドル(SGD)=81円(2018年9月12日現在)