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マイクロンのリーダーシップ・プログラム 次世代型フラッシュメモリを担う人材開発

マイクロンのリーダーシップ・プログラム 次世代型フラッシュメモリを担う人材開発

あらゆるモノがインターネットに接続されるIoT社会。自動運転車両やネットワークカメラ、次世代製造技術など、あらゆる分野でデータ収集と解析が行われる。そのデータ量は膨大で、高速大容量処理に対応した新たな記録媒体製品の開発が急務だ。


マイクロン・テクノロジーズ(以下、マイクロン)は、シンガポールにおいて半導体ウエハー製造施設を3カ所、組立試験施設を1カ所運営しており、同社の世界ネットワークにおいて重要な地位を占めている。また、昨年シンガポールに次世代型フラッシュメモリ3D NANDの製造要件を満たすための新しいクリーンルーム施設の建設に着手を設立。ンガポール経済開発庁(以下、EDB)と協力して研究開発能力を拡大し続けており、この施設は、1000人の雇用を生み出す予定だ。今回はこうしたIoT社会を支えるマイクロンの次世代型フラッシュメモリの製造に携わる2名のマイクロン社員Jingze氏とBipasha氏に、彼らの取組とキャリア開発プログラムについてお話しを伺った。

マイクロン・フューチャーリーダーシップ・プログラムのgrad certを受け取るBipasha氏

次世代型フラッシュメモリ3D NAND開発に関わる

Jingze氏は半導体ウエハー製造のフロントエンドの開発とプロセス制御を監督するエンジニアリングチームに所属している。また、Bipasha氏は収益強化チームのマネージャーとして、チームを率いて、部門の収益化事業に取り組んでいる。ここでは、シンガポールでの3D NANDの生産プロセスについて、それぞれの立場から語ってくれた。エンジニアリングチームのJingze氏は、直接開発に関わる立場として次のように語っている。「私のチームは、3D NANDフラッシュメモリの最も重要なプロセスの一つであるハードウェア開発に関わっています。そこでは、コスト削減と同時に収益化と最大限のアウトプットに取り組んでいます。また、3D NANDフラッシュメモリのFab拡張プロジェクトにも関わっており、タイムリーなツールの開発とそのスタートアップに取り組んでいます」。また、Jingze氏は、将来のフラシュメモリ開発について、「市場がコンポーネント製品から、ハイエンドメモリやコンピューティングソリューションにシフトしたことで、マイクロンは技術革新のリーダーになる準備ができています。また、こうした状況に合わせ、マイクロンでは、効率性と生産性の向上のためのビッグデータ分析や、ロボッティクスやオートメーションの更なる発達、そして変化する市場環境に効果的に対応する柔軟性の向上といった新たな取組も行っています」と語っている。一方、Bipasha氏は、収益改善マネージャーの立場から、3D NANDの可能性について次のように語る。「私は、3D NANDの120以上の収益分析チームを率いて、データマイニングや日々の収益分析チームやフォーカスチームとのミーティングを通じて、収益改善案に携わっています。今年、マイクロンは新たに96層のNANDの発表を行い、2019年には量産を開始する予定です。この拡大で、1000人の新たな雇用が生まれます」。

Jingze氏

拡大するフラッシュメモリ事業を牽引するリーダー開発プログラム

マイクロンでは、拡大するフラッシュメモリ事業を牽引するリーダーを育成するため、さまざまなプログラムを実施している。Bipasha氏が参加したのは、二つのプログラムだ。「私は、コミュニケーションとリーダーシップを学ぶマイクロン・トースト・マスターズクラブと、マイクロン・フューチャーリーダーシップ・プログラムに参加しました。フューチャーリーダーシップ・プログラムは、1年間のオーダーメイドプログラムで、コミュニケーションやネットワーキング、プロジェクト管理といったリーダーシップに求められるスキルを学びました」。また、Jingze氏は複数のマイクロンのプログラムを経験している。「私は、マイクロン・リーダーズインアクションコース、パフォーマンスマネジメント、そしてエマジェネティックス・コースに参加しました。これらのコースは、実地体験とグループワークを通じてリーダーシップのさまざまな側面に焦点を当てています。ここで私は、他人の思考プロセスを理解し、効果的な意思決定をする方法を学びました」。

社内表彰を受賞。未来のリーダーとして更なる成長も

Bipasha氏とJingze氏の二人は、マイクロンへの貢献が認められ、社内表彰を受賞している。チームでの取組とリーダーシップを習得したJingze氏は2017年マイクロン・カルチャー・チャンピオンにノミネートされた。「この賞にノミネートされたことの最大の達成感は、強力なチームを育成しその一員になれたことです。また今後も他人を巻き込むことにより組織レベルのパフォーマンスを高めていくことに注力したいです」と、今後の意気込みを語ってくれた。また、Bipasha氏は、二つの賞を受賞している。「私はチームを収益化に導いたスポット賞と、収益化を飛躍的に導く分析を行ったチームスポット賞を受賞しました。この経験をもとに、将来は製品より多くの管理責任や、製品戦略に参加したいと思っています」と将来の展望を語ってくれた。

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