今回はシンガポールを中心に東南アジア市場への拡大を目指すお菓子のスタートアップ、株式会社BAKE(以下、BAKE)の事例をご紹介しよう。
「お菓子のスタートアップ」BAKEとは
BAKEは、「お菓子のスタートアップ」ともいえる異色のお菓子メーカーで、1ブランド1商品というスタイルで9のブランドを展開している。創業期からの代表的なブランド焼きたてチーズタルト専門店「BAKE CHEESE TART」をはじめ、サクサクのパイ生地にごろっと入った国産りんごが特徴の焼きたてカスタードアップルパイ専門店「RINGO」や、ザクザク食感と見た目もキャッチーなスティック型シュークリーム「クロッカンシュー ザクザク」など、店舗と工房が一体型の高品質なお菓子づくりが特長だ。お菓子メーカーというと一般的に伝統的なイメージが強いが、BAKEは、「お菓子を、進化させる」というステートメントのもと、ITテクノロジーを製品開発やブランド開発に取り入れ、革新的な製品を生み出すことでも知られている。例えばBAKEは、お菓子づくりにオープンイノベーションを取り入れるといった新たな試みも行っている。BAKEは商品の原材料である小麦粉を自社の北海道工場において、お菓子に最適なブレンドになるように開発を行っている。また、都内に商品開発拠点である「BAKE LAB.」を置き、既存商品のアップデートや新商品開発を積極的に行っている。こうした素材開発や商品開発において各地の特産品や素材にこだわりを持っている会社と協力し、新製品の開発を行っている。