NECでは、人間の身体的特徴で個人を認証する生体認証などの本人確認技術を起点に、導入、継続的な運用、既存のテクノロジー間の相互運用性を支援しながら、個人認証をベースとした「アイデンティティー駆動型システム」を統合する拡張性が高いプラットフォーム構築を後押ししている。
「この利点は、組織が孤立した情報サイロ(組織内の部門やシステムが孤立し、データや情報が共有されない状態)を越えて、事態の推移についてより広範な理解を得られることだ」とゴー氏は強調した。
国境管理に活用
国境管理では、AIが異常の特定やリスク評価の支援、旅行者処理の効率化に役立つ。重要インフラ事業者にとっては、運用上の問題を早期に検知し、レジリエンス(強靱=きょうじん=性)を強化できる。
ゴー氏は、「AIの最大の価値は、人間の意思決定を置き換えるのではなく、意思決定を補強することにあるとわれわれは考えている」 と述べ、AIの導入成功は信頼できるデータやガバナンス、透明性にかかっていると強調した。
政府がセキュリティーと市民体験(公共サービスを通じて市民が受ける体験)の両方の向上を目指す中で、生体認証技術は急速に進化している。近年の技術進歩により、照明条件の変化やカメラの角度の違いを含む厳しい条件下でも、最新の生体認証システムの精度が大幅に向上した。ゴー氏によると、顔認証や虹彩認証を用いた長距離ウォークスルー認証(離れた場所からでも立ち止まらずに生体認証を行う技術)、モジュール型ID管理プラットフォーム、オープン環境での安全な本人確認を可能にするモバイル生体認証ソリューションといった技術開発が重要という。
シンガポールでも採用
NECはシンガポール初の生体認証パスポートを提供し、デジタルID、移民、安全な都市への取り組みを支援している。
同社はまた、シンガポールの陸上検問所での二輪運転者の顔認証を利用した入国審査にも貢献している。
シンガポール以外では、NECの顔認識技術は2025年の大阪・関西万博でも入場管理やキャッシュレス決済に導入されたほか、空港でのシームレスな旅客移動につながった。ゴー氏は「われわれは、安全なデジタルID、公共の安全、重要インフラ、デジタル変革の取り組みを通じて、政府が信頼できる復元力のあるデジタル社会を構築できるよう支援することに重点を置いている」と強調した。
出典:NNA 2026年8月26日付
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