F&Nフーズ(F&N Foods)の新施設は広さが375,000平方フィート(約35,000平米)で、生産・倉庫保管から研究開発力までのあらゆる能力を増強し、持続可能なパッケージングソリューションによって飲料の提供を拡大する。
また、オペレーションの相乗効果と規模の経済を創出するために、シンガポールでのノンアルコール飲料事業の大半を1カ所に集約する。
専用R&Dセンターは、革新的なアイデアやコンセプトをすばやく完成品に転換することに寄与するだろう。
同社は、タイ・ビバレッジ・パブリック・カンパニー(Thai Beverage Public Company)の関連会社でシンガポール株式市場に上場しているF&Nの完全子会社であり、同国で130年以上にわたり活動している。
2019年12月にトゥアス・リンク(Tuas Link)で新施設の起工式が行われ、建設が始まった。同社がストレーツタイムズ紙(The Straits Times)に語ったところでは、2021年後半に新施設が完成した後、パンダン・ループ(Pandan Loop)にあるF&Nの既存製造工場はトゥアスに移転される。
F&N取締役執行委員会会長のコー・ポーティオン(Koh Poh Tiong)氏は次のように述べた。「この新施設への投資は、私たちがシンガポールの将来を、そして、高まるグローバルおよびローカルの課題に対する同国の対応力を信頼していることを示すものだ」
「さらにこの投資は、国内外の市場でF&Nの競争優位を強化するための最良のリソース、インフラ、人材がシンガポールに存在するという、私たちの確信に基づいている」
同施設は、サプライチェーン内の垂直統合と接続性の向上を支える最先端の自動保管・取り出しシステムを備えたスマートファクトリーでもある。これにより製造と倉庫システム間のシナジーが拡大し、その結果、生産コストが低減し生産性が向上する。
また、地域内でこの統合システムを冷蔵製品の製造・倉庫保管・流通に初めて使用する施設の一つとなる。
さらに、ソーラーパネルが設置された同施設は持続可能性の高さも特徴とする。使用済みの水の回収率30%、消費エネルギーに占める再生可能エネルギー割合10%以上という目標を掲げている。建築物が環境に与える影響を評価する制度である建築建設局(BCA)グリーンマークプラチナアワードの取得も目指す。
起工式にはシンガポール経済開発庁のベー・スワンジン(Beh Swan Gin)長官、フレイザーズ・プロパティ(Frasers Property)のグループ経営最高責任者でタイ・ビバレッジ・パブリック・カンパニーの役員でもあるパノテ・シリワタナパクディ(Panote Sirivadhanabhakdi)氏、およびJTCコーポレーション(JTC Corporation)アシスタントチーフエグゼクティブのアルビン・タン(Alvin Tan)氏が参列した。