シンガポールに進出する日系企業の2023年の重要なマイルストーン
私たちは2023年、数々の節目を祝い、ビジネス関係をより強固なものにしました。富士フイルムはシンガポール事務所創立40周年、シマノ、マキノアジア、日本通運はシンガポール進出50周年を迎えたのです。シンガポール独立直後に設立され、成長を目指してきたこれらの企業の取り組みは、シンガポールの各産業分野を強化するだけでなく、シンガポールとの信頼関係やパートナーシップを長期的に築き上げてきたことを表しています。
2023年、シンガポール政府は、シンガポールの炭素税制度に基づくカーボン・オフセットの利用に関する一連の適合基準を導入しました。これは、シンガポールの気候変動対策目標の達成を後押しするもので、企業がより環境に優しい事業に移行することを支援するため、CO2排出量を取引する質の高いカーボン・クレジット市場を創設することを目的としています。このような取り組みを進めるなか、武田薬品工業の「ポジティブエネルギービル」の開所式に出席できたことも光栄に思います。消費する電力よりも多くの電力を生産するポジティブエネルギービルは、武田薬品工業のグローバル製造ネットワークおよびシンガポールの製薬業界において初の設置となります。
またシンガポールでは、サプライチェーンマネジメント推進に向けた私たちの取り組みについて再確認し、ポートフォリオの多様化やサプライチェーンのリスク回避といった企業のニーズの高まりに対応するため、人材の育成に取り組んでいます。資生堂、エクシオグループ、ポッカサッポロフード&ビバレッジなど、革新と新技術で変化を促す業界大手のアジア太平洋地域の拠点が引き続き置かれることを、喜ばしく思います。