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レイザー、テクノロジー重視型の新興不動産会社Echo Baseへの支援を発表

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レイザー(Razer)のCEOタン・ミンリアン(Tan Min-Liang)氏は、新興企業を支援することで、従来型の不動産業務を大きく変えようとしています。具体的には、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)をはじめ、次世代のテクノロジーを不動産プロジェクトに統合することがねらいです。

2019年2月22日、ワン・ノースで開かれたレイザーの東南アジア本部起工式で、くわ入れを行うヘン・スイキャット財務大臣(中央)、レイザーCEOのタン・ミンリアン氏(左)、ベー・スワンジンEDB長官。 写真提供:ストレイト・タイムス:ウ・ジュンセン

Echo Baseという、シンガポールを拠点とするこのデジタル不動産企業の設立は2月22日、ゲーム周辺機器メーカーのレイザーがワン・ノースの東南アジア本部の起工式を行った際に、新社屋は来年の半ばまでに竣工予定であると発表しました。

Echo Baseは、シンガポール証券取引所メインボード上場企業のBoustead Projects Limitedと、タン氏が支配株主である投資持株会社Moor House Capitalの支援を受けます。同氏はレイザーの共同設立者でもあります。

レイザーはまた、現在400人いるシンガポールの従業員を今後2年間で更に600人増員する予定です。同氏が22日の起工式で社員や投資家、政府代表に話したところによると、新社屋が必要になった理由もそこにあります。

同氏と、ラッフルズ・インスティテューションの元学友で不動産投資銀行を経営するブライアン・リム(Bryan Lim)氏が、デジタル技術で不動産業界にディスラプション(破壊的イノベーション)を起こすチャンスを思いついたのも、新社屋の開発を検討している時のことでした。

Echo Baseという名前は、映画「スターウォーズ」の反乱軍の隠れ家にちなんで付けられました。2人ともこの映画のファンだったからです。

タン氏は『ストレイト・タイムス』紙とのインタビューで、今回の案件が不動産業界に対する個人的な興味からも来ていることを明かしました。同氏の父親であるタン・キムリー(Tan Kim Lee)氏は、非常勤の不動産コンサルタントで、現在はEcho Baseの顧問を務めています。

「私はいつも、デジタル・インフラを追加的に活用し、デザインの理解を深められるような業界に関心を持ってきました」と同氏は語ります。

例えば、同社の東南アジア本部は、外装にレイザーのChromaライティング・テクノロジーを採用する予定です。この技術は、キーボードやマウスなど、同社独自のゲーム周辺機器にも見られます。

起工式には来賓として、ヘン・スイキャット(Heng Swee Keat)財務大臣、シンガポール経済開発庁(EDB)ベー・スワンジン長官のほか、JTC CorporationのCEOウン・ラング(Ng Lang)氏なども出席しました。
ヘン大臣は、最近のシンガポール不動産開発業者協会の昼食会での発言を引用し、この取り組みを称賛しました。

「ディスラプションの餌食になるか、テクノロジーを活用して新たなフロンティアを切り開くか、2つに1つです。技術はディスラプションを可能にしうるが、守りに回る向きがあまりにも多いと思います」。ヘン大臣はこう語ります。「もっと積極的な姿勢を取るべきです」。

同社によると、これまで数カ月にわたり「ステルスモード」で営業してきたEcho Baseは今後、アジア太平洋地域と世界の主要な拠点都市でのスマート・ビルディングの開発、投資、管理と統合型の開発に注力することになります。

このプラットフォームを率いるリム氏は、Goldman SachsとCredit Suisseの域内不動産投資銀行のフランチャイズで16年にわたる勤務、指導経験の持ち主です。

同氏は「従来の不動産業界では、ディスラプションの機が熟しています。未来のスマート・ビルディングやスマート・シティのために、Eco Baseが提供できる次世代型サービスは数多くあります」と語っています。

Echo Baseの初プロジェクトとなるのが、レイザーのこの新本部です。

リム、タン両氏は、今後数年かけて地域初のスマート・シティ・プロジェクトが開発されることも示唆しつつ、詳細は間もなく発表されると付け加えました。

レイザーの新本部は、同社の2つあるグローバル本部のうちの1つで、もう1つの本部はサンフランシスコにあります。東南アジア本部が完成すれば、オフィススペース、研究開発ラボ、デザインスタジオを備えた面積1万9,300平方メートル、収容人員1,000人超の象徴的なビルができ上がります。

出典:シンガポールプレスホールディングス(SPH)

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