新型コロナウイルス感染症：サプライチェーンの混乱に対処するための短・中・長期的ヒント

確実に事業を継続する

• 事業継続およびIT災害復旧について継続計画をチェックする。重要プロセスの回復の優先順位を決定し、混乱への対応を確立する。^*1、*2
• すべての在庫が手の届く範囲にあり、かつ影響を受ける地域や物流ハブの外にあるようにする。^*1、*2
• 生産施設や従業員の利用可能性について即時の状態と予測される状態をチェックする。高いリスクにさらされる地域についてモニタリング・対応プログラムを確立する。^*1、*2、*3

リスク評価と回復力を強化する

• 法務部や人事部との連携により、納入不履行時の財務的影響を理解する。従業員にガイダンスを提供する。^*1、*2、*3
• 自社のサプライチェーンがどのようなリスクにさらされるかを見極める（すなわち従業員の利用可能性、施設の状態、回復に要する時間）。サプライヤーの回復計画を確認する。^*1、*2、*3

自社の危機コミュニケーションを支援する

• 時間的制約のある戦略決定をコントロールし、社内・社外コミュニケーションを実施し、重要なサプライヤーとすばやく連携できるように、危機管理チームの態勢を常に整えておく。^*2

事業継続計画を見直し、更新する

• 需要変動を管理するために自社の需要計画を改善し、それに基づいて供給や生産の決定を行う。^*1、*2
• 需要と供給のバランスを確認し、緩衝在庫を準備し、時差生産プロセスを確立して需要と供給の混乱に対応する。^*1、*2、*3

自社のリスク評価・回復アプローチを評価し、改善する

• 深刻な納入不足に備えて、ほかの供給元を確保することで供給元の多様化を図る。^*1、*2
• 社内ステークホルダーおよび重要サプライヤーと共同で全体的なリスク管理アプローチを見直し、確立する。^*1、*2

リスク評価能力と回復力を高める

• シナリオプランニングを練習し、予想されるギャップを埋めることにより、サプライチェーンのリスク管理プラクティスを導入する。強力な監査プロセスを確実に運用する。^*1、*2
• 衝撃に強い戦略的・高価値・集中的供給を積極的に行ってリスク吸収力を向上させる。^*1、*2
   

出典:

*1. Gartner, ‘How to secure your supply chain’（ガートナー「自社のサプライチェーンを確保するには」）https://www.gartner.com/smarterwithgartner/coronavirus-how-to-secure-your-supply-chain/

*2. Aon, ‘Supply Chain Analysis: Checklist for Infectious Disease Threat’（エーオン「サプライチェーン分析: 感染症の脅威に対するチェックリスト」）https://www.aon.com/getmedia/5cfd2655-636f-4ac2-adc5-c181ccf09939/Supply-Chain-Analysis-Infectious-Disease-Feb2020.aspx

*3. DHL, Resilience360 Special Report（DHL「レジリエンス360特別レポート」）
https://www.logistics.dhl/content/dam/dhl/global/dhl-global-forwarding/documents/pdf/dhl-dgf-r360-coronavirus-10-supply-chain-risks.pdf