5
1~3月のニュースハイライト

1~3月のニュースハイライト

国家宇宙庁設立、GoogleやマイクロンのAI・半導体投資拡大、バリーカレボーのチョコレートAIセンター開設、住友理工の細胞農業検証開始、OURAとNUSの予防医学研究など、シンガポールの最新企業進出と研究開発動向。

The Supertree Grove at Gardens by the Bay in Singapore illuminated at night with vibrant, colorful lights.
国家宇宙局、4月に設立

シンガポール政府は国家宇宙庁(NSAS)を4月1日に発足させると発表した。貿易産業省(MTI)が管轄する。

シンガポールには現在約70社の宇宙関係企業が拠点を構え、宇宙関連部品の設計、製造から衛星サービスで、約2000人が多様な職に就いている。

NSASはそれまで宇宙関連を担当していた宇宙技術・産業企画室(OSTIn:Office for Space Technology & Industry)を基に、研究開発(R&D)エコシステムの強化、宇宙産業の開発、国際提携推進を進める。また、新たな機能として、国内の宇宙関連機能強化、宇宙の安全性と持続可能性を確保しながら、イノベーション促進と企業活動支援に資する法律と規制策定も新たに行う。
 

アンビック・マイクロ、オフィス正式開所

超低消費電力半導体ソリューションの米アンビック・マイクロ(Ambiq Micro)は、シンガポールオフィスを正式開所した。また、シンガポールでの複数年にわたる研究開発プログラムも発表した。次世代エッジ人工知能(AI)技術の推進と、AmbiqのSPOT®(サブスレッショルド電力最適化技術)のライセンス供与に向けた開発をさらに進める。新オフィス開所で、研究、エンジニアリング、設計、製品開発、事業開発各チームを拡大する。すでにシンガポールの高等教育機関、公的研究機関、地元企業との提携も開始し、人材育成、応用研究、エコシステム連携の促進を行っている。
 

バリーカレボー、グローバルイノベーションセンター開所

スイスのチョコレート・カカオ豆製品バリーカレボー(Barry Callebaut)はサイエンスパークにグローバルイノベーションセンター(GIC)を開所した。世界初のチョコレート・カカオ豆AIセンター・オブ・エクセレンス(CoE)とカカオコーティングのCoE、顧客体験施設も併設する。また、北部セノコのチョコレート製造施設にも最先端の試作品研究室を設立した。

特にカカオコーティングCoEは同社初のカカオコーティングに関するイノベーション、専門知識、カスタマーソリューション専門のCoEだ。コーティングやフィリングでの画期的な製品開発に注力する。

バリーカレボーはシンガポールに進出して約30年で、域内最大のチョコレート生産施設と、アジア太平洋・中東・アフリカ地域統括本部、GICからなる。
 

GoogleはシンガポールでのAI投資を拡大すると発表した。研究開発拠点を拡張し、ソフトウェアエンジニアリング、UXデザイン、研究科学の専門チームを拡充する。新たな取り組みとして、社会課題の解決、企業イノベーションの推進、AI対応人材の育成、安全なエコシステムの構築に焦点を当てる。

Googleは2007年からシンガポールにアジア太平洋地域統括本部を設置し、約3000人を雇用している。これまでにデータセンターやクラウドリージョン4カ所やディープマインド・リサーチ・ラボなどの研究施設などに50億米ドル(約7900億円)を投資してきた。
 

マイクロン、メモリー製造施設着工

米半導体大手マイクロン・テクノロジーズは北部に新しい製造施設の建設を開始した。既存のNAND製造施設敷地内に位置し、最高約70万平方フィート分のクリーンルームを今後10年で約240憶米ドルを投資する計画だ。ウエハー生産開始は2028年下半期を予定している、AIやデータ重視のアプリが急速に拡大する中で、高まるNANDテクノロジーへの市場需要に対応する。

マイクロンはすでにHBM先端パッケージング製造施設製造も発表しており、2027年の供給開始に向け順調に進んでいる。

2施設の完成で、計3000件の雇用を生み出すことが見込まれる。
 

ハリバートン、A*STARと研究施設設立

石油開発サービスの米ハリバートンはシンガポールの科学技術研究庁(A*STAR)と次世代エネルギーエクセラレータ・ラボ(NEX Lab)の共同設立を発表した。ハリバートンの世界的な専門知識とA*STARの国内イノベーションエコシステム

NEX Labはエネルギー産業向け先端坑井仕上げ技術の開発と商用化を加速することを目的としている。350万ドルを投じた同事業は、研究、エンジニアリング、試験で提携する。

ハリバートンは1973年にシンガポールに進出している。
 

住友理工とインテグリカルチャー、細胞農業生産プロセス検証開始

住友理工(愛知県名古屋市)は、細胞農業の社会実装を見据え、インテグリカルチャー(東京都文京区)と戦略的パートナーシップに関する覚書を交わした。共同開発中の細胞培養バッグを用いた生産プロセスの検証をシンガポールで開始する。

シンガポールはすでに一部細胞性食品が販売されているなど、細胞農業先進都市となっている。インテグリカルチャーは2026年内の承認申請を目標として、シンガポールでの生産委託先Cell AgriTech Pte Ltdに2リットル培養バッグを試験導入し、家禽由来細胞を用いた生産プロセスの検証を開始する。

OURA、シンガポール国立大と研究室を設立

フィンランドのウェアラブルリング開発・製造のOURAは、シンガポール国立大(NUS)医学部の睡眠・認知センターと合同で、個人に合わせた予防医学に関する研究を行う研究室を設立した。OURAにとってアジア太平洋地域初の研究開発部門となる。

NUS医学部内に設立の合同ラボでは、OURAリングで収集した実世界バイオメトリックデータと、NUSの数十年にわたる睡眠科学、心理学データ分析、認知神経科学の専門知識を活用し、睡眠や身体活動が他の健康分野にどのような影響を与え、よりよい結果をもたらすかを研究する。

OURAとNUSは過去6年にわたり、OURAリングの睡眠追跡精度評価など、複数の合同研究を行ってきた実績がある。
 

御社のシンガポールでの取り組みをご紹介します。editor@edb.gov.sg までご連絡ください。


 

関連記事